関西空港の知識
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歴史
開港まで
1960年代、航続距離・発着能力・利用者数など航空需要の拡大が当時想定されていたなか、拡張余地の乏しい大阪国際空港のみでは需要に対処できないという想定のもと、「関西第二空港」の建設が提起された。参考文献:「数字で見る航空2007」−航空振興財団(2007年)また、1963年、総理府内近畿圏整備本部から提出された「大阪国際空港拡張整備と第2国際空港建設」計画が閣議了承された。「関西第二空港」は、大阪南港沖・神戸沖・明石沖・淡路島・泉州沖などの予定地から泉州沖が建設地に選定された。1987年、515 haの人工島とターミナルビル1棟、滑走路1本の建設を含む第一期工事が着工された。空港島の建設予定地が大水深及び軟弱な地盤であることは、当時から認識はあったものの、同規模・同様の環境での埋立を短期間に造成した事例がなかった。参考文献:「巨大建設の世界3海上空港・沈下との闘い」−NHK出版(1993年)、「関西国際空港生者のためのピラミッド」−佐藤章、中央公論社(1994年)埋立地の地盤沈下に対してその対策に大きな懸念があったが、現在までに沈下量は年々収束している関空会社ー沈下への取組み。
のMD-11型機。後ろは手前からコンチネンタル航空機(尾翼のみ見える)・KLMオランダ航空機・マレーシア航空機関西国際空港の建設費は当初の想定を大幅に上回るものであった。
上記が建設にかかる費用の増加につながり、1兆5000億円算定法により諸説あるが、民主党 (日本 1998-)|民主党の加藤敏幸は「1兆5000億円」としている。もの出費となった。そのため、高額な着陸料や賃料などを設定することとなった。空港1期島造成工事は1991年に完了し、1994年9月4日に開港した。
開港〜二期工事着工
旅客数・発着回数などの業績は予想を下回ることとなった。そのため、航空会社から不満の強かった高額な着陸料を値下げし、増便を図った1999年9月3日共同通信記事では、関空会社が航空会社に対して行ったアンケートで、着陸料を含む空港施設使用料を高いと表明している航空会社が97%であることを紹介している。それに対し、関空会社では、2007年12月14日付朝日新聞記事などにあるように、高額な着陸料は航空会社の誘致の障害と認識しており、2005年などに着陸料の値下げを行っている。。当初は、好調な国際線に比べて、国内線は2004年度までは大阪国際空港に客足を奪われていたが、2005年度から国内線も増加に転じた。2005年11月15日には、利用客の累計が2億人の大台を突破した1994年9月の開港から4,091日目(約11年2か月)での達成で、日本国内の空港では最速である(成田国際空港は約14年9か月を要した)。また、1億人に到達したのは開港から1,961日目(約5年5か月)であり、これも国内最速である。。発着回数が中華人民共和国や大韓民国などのアジア路線を中心に増加を続けるほか、免税店などの物販施設の充実などにより収益が増加したことから、2007年には8億円の黒字2007年の3月期連結決算での98億円の最終黒字から、90億円の政府補給金を除いた値である。となった。
一方、1996年からの第7次空港整備計画では、大都市圏における拠点空港整備を最優先課題とすることが目標とされ、二期工事として545 haの二期人工島の造成と4,000 mの平行滑走路の建設が着工した。成田平行滑走路、羽田沖合い展開、中部圏新空港、首都圏新空港と並び、最優先課題とされた。同計画では関西空港について、「2003年には年間離発着回数が16万回に達し、滑走路1本では処理能力の限界に達する。」と予測していた。業績をみると、一時は発着回数・利用者数共に減少していたが、2004年度以降は回復し、2005年以来、発着回数・利用者数共過去最高を記録し続けている。2006年(平成18年)夏ダイヤではチャイナエアラインが大阪国際空港時代から数えて32年ぶりに大阪に就航し、2007年(平成19年)夏ダイヤでは国際線が週776便と過去最高を更新した。その後、二期工事は関西国際空港の経営状況に考慮し、事業費の圧縮を図り建設が進められることになった。二期工事は「二期限定供用」として当面は、滑走路と最小限の誘導路のみを先行整備し、周辺施設は順次整備することとした。また、2005年|2005〜2006年度の2年間の施設整備事業費として国が400億円、民間が200億円の資金を出す予定だったが、費用削減効果1.誘導路及び舗装路の路盤と舗装部分の厚さを従来の計画の約半分にした。2.車両通路及び誘導路の立体交差部分の工法を簡略化した。3.値段の安い汎用品を灯火等に取り入れた、などにより2006年度の政府予算案を300億円から171億円に圧縮された。このため、施設整備事業費の3分の1となっている民間からの出資金も削減されることになる見通しである。
B滑走路供用開始後
8月)
2007年8月2日に二期工事(限定供用部分)が完了し、4,000 mのB滑走路とその平行誘導路、第一期空港島との間の南側連絡誘導路などが供用された。当初、完成時期は2007年10月を予定していたが、2007年8月2日に前倒して供用された。B滑走路は、現在は原則着陸専用として使用されているが、定期検査や事故によるA滑走路の閉鎖時には離陸にも使用される。また、ペイロードの多い長距離便の大型機(A340クラス以上など)は長い離陸滑走を必要とするため、機長からの要請に応じてB滑走路を離陸に用いることもある。当初の供用予定を前倒ししたため、8月2日には管制システムの工事が間に合わず、以降も夜間に引き続いて工事を行う事になり、結局完全24時間化は9月1日となった管制システムの工事も10月完了の予定であったが1か月早められた。。
二期限定供用で使用される施設以外の今後の建設計画に関しては、旅客施設(B滑走路の傍に建設が計画されてる旅客ターミナルビル別棟等)よりも、近年飛躍的に伸びている国際貨物路線の増強を図るため、関西国際空港株式会社は貨物施設の早期着工を求めている一期島には既に建設余地がなく、貨物施設は逼迫した状況となっている。関空会社広報、産経新聞2007年6月8日付記事などより。これらの第二期工事費用の予算を認める条件として、関西国際空港は「2007年|平成19年度の年間発着回数13万回程度の達成」を財務省 (日本)|財務省から求められていた。この13万回という数字はA滑走路1本で処理できる発着回数として算出されたものである。なお、「13万回」ではなく「13万回程度」であり、関西国際空港株式会社と財務省の合意では129,000回以上の発着回数をもって目標達成とみなすことになっていた「13万回程度」をめぐっては、関西国際空港株式会社の村山敦社長は「12万5000回と13万回の真ん中より上をいけば『程度』と言えるのではないか」(2007年2月21日の記者会見より)として127,500回をもって達成とする考えを示していた。一方、10月24日の記者会見では「関空会社としての需要予測は12万9000回」「結果的に500回や1000回下回ったとしても、原油高の影響を考慮すればほぼ予測通り」「発着回数の論議はもう終わりにしたい」と発言しており、129,000回を下回ることも示唆していた。。2月18日より3月31日までの期間を対象に阪急航空が、関西国際空港を離発着する遊覧飛行を実施した関西国際空港deセスナ遊覧!!-阪急航空株式会社、関西国際空港の遊覧飛行を行っています-関西国際空港。この遊覧飛行は、一日最大12回(24発着)程度行われ、三月末までに1,000回程度の発着実績を上げた2008年4月18日付 朝日新聞。この件に関して「本来の航空需要と関係のないところで離発着回数を稼ぎ、目標達成を行おうとするものだ」との見方もあるが、関空会社と阪急航空は発着回数達成が目的であることを否定している「国際空港国内初、関空で遊覧飛行いかが 10分2人1万8000円 発着回数増狙い?」読売新聞2008年2月16日付。4月18日、関西国際空港会社は、平成19年度の発着回数を128,943回と発表した。国が課した発着回数のノルマ達成に翻弄された2007年度であったが、翌年の2008年度は地元自治体との関係に苦心している。2008年4月、橋下徹大阪府知事直轄の改革プロジェクトチームが検討している「財政再建試案」で、2009年度から関空利用促進(関西国際空港ゲートウェイ機能強化促進事業)に当てられていた分配金を廃止する方針が打ち出された。これに対し関西国際空港株式会社は、「国が関空会社の経営安定のため毎年90億円の補給金を出している中で、地元の大阪府が予算を切ったら財務省 (日本)|財務省が承知しない」と難色を示した2008年4月12日付け 日本経済新聞。結局、関西国際空港株式会社の指摘通り、国からの負担打ち切りを恐れた橋下知事が折れる形で地元負担の継続を打ち出した「地元負担なしでも関空支援継続を」2008年06月09日付 読売新聞。さらに、地元である泉佐野市とも関西国際空港連絡橋の売却による税源・通行料をめぐり両者間で議論となっている「関空連絡橋国有化 消える税めぐり、泉佐野市と国が攻防」2008年2月18日付 朝日新聞「関空連絡橋の通行税徴収を検討 大阪府泉佐野市」2008年6月16日付 産経新聞。原油高による航空会社の経営難も重なり、関空は正念場を迎えることとなった2008年4月19日付 読売新聞の評による。。B滑走路供用開始と前後して国際貨物便が増便され、主要路線であるアジア方面の便を利用した「アジアと日本国内各地をつなぐ際内ハブ空港」としての機能に加え、「国際貨物ハブ空港」として拡充を目指している24時間 眠らない「国際貨物ハブ空港」-関西国際空港。(現在の就航状況の詳細については、#就航路線の項目を参照のこと。)二期事業では一期島との連絡誘導路を南北の2箇所に設ける計画だったが、現在二期島中央部の連絡誘導路のみ設置され供用されている。二期島の貨物施設と新旅客ターミナルビルの建設計画も未定である。
全体構想
当初の全体構想によると、一部分がB滑走路と重なる形で3,500 mのC滑走路(横風用)の建設が計画されている1985年関西国際空港関係閣僚会議における関西国際空港関連施設整備大綱による。2008年現在までに、これを直接否定する見解は国・関空とも示していない。関西国際空港全体構想促進協議会および同会のホームページを参照。全体構想が実現すると、空港全体の面積は約1,300 haになる。現在、関西地方には、関西国際空港を含めて、国内線専用空港としての大阪国際空港と神戸空港の三空港が運用されている。これらの空港との関係や各空港のあり方についても、各方面で議論されている詳細については関西三空港の経緯と現状を参照のこと。
DHL関西国際空港ゲートウェイ(延床面積 1万100 m²) : 貨物仕分能力―1時間当たり7500個、書類仕分能力―同2000通 郵船航空サービス(延床面積 6230 m²) 航空集配サービス(延床面積 3500 m²) : 管制塔の高さは約80 m。階下のレーダー管制室では大阪国際空港、神戸空港、但馬飛行場|但馬空港、八尾空...
